☆産経新聞群馬版毎週金曜日掲載で『群馬女性5人のリレーエッセー』が2005年1月からスタートしています。
5週に1回づつ寄稿している浦部農園マダム・オリザの文章を産経新聞の承諾を得て転載します。
No.3 2005.4.15 産経新聞群馬版掲載『群馬女性5人のリレーエッセー』より
黒米、中国で長い歴史
古代米といえば赤米、黒米と並び称されますが、今回は黒米についてご紹介します。
日本で古来継承されてきた赤米とは異なり、黒米は近年広がったもので、私たち日 本人には歴史の浅い米といえます。とはいえ、中国では大変古い歴史があります。
紀元前、漢の時代に張騫が夢の中の神様のお告げで黒米を発見、皇帝に献上して出
世を遂げたことから「出世米」と称されたという故事をはじめ、明の時代、李時珍が 著した「本草綱目」にも不老長寿や造血作用があると記述され、楊貴妃が美容食とし
て常食したともいわれます。>> また、妊産婦や女性のための薬として「月糯」、血の道の改善に役立つとして「造
血米」、皇帝に献上され門外不出とされたことから「貢珍米」、香りの良さから「南 京香稲」など、その異名も数えきれません。>>
高タンパクで、必須アミノ酸八種を中心に十七種のアミノ酸がそろい、ビタミンB
1、B2、B4、C、D、Eのほか鉄、カルシウム、リン、銅、マグネシウム、亜>>
鉛、モリデブンなどをバランスよく含み、栄養価的にも歴史上の逸話を裏付けていま す。現代においても、黒米は単なる米ではなく、薬としての実力を保ち続けている驚
異の存在なのです。>> 現在中国では、黒米の産地品種による薬効をほぼ特定したといいます。貧血、前立
腺肥大には即効性があり、便秘や高血圧、肥満の・u梔純`にも効果的。体内に蓄積した有 害化学物質等を排除するので、花粉症や化学物質過敏症にも効果があるとされていま
す。>> ただ、日本では薬効について語ることが厳しく制限されていますので、ありふれた
食材による食事療法すら普及できないのは残念なことです。>> 体は食べたものだけで作られますから、必要な栄養が不足しても過剰になっても体
はコントロールを失います。体の発する小さな信号を見落とさず、「未病」の段階で 食事を見直せば病院のお世話になることもずいぶん少なくなると思うのですがいかが
でしょうか。>>>>>