□■震災・原発情報・・・マクロビオティックで食事を考える■□■ 長崎の原爆で、爆心地近くにありながら塩をきつくした玄米おにぎりと濃い味噌汁で原爆症を出さなかった病院があります。 浦上第一病院、戦後は聖フランシスコ病院と名を変えましたが今も同じ場所にあります。 この病院で勤務中に被爆した秋月辰一郎博士はマクロビオティックの実践者として、入院患者、スタッフの食事を指導し、一人の原爆症も出しませんでした。 秋月博士の古典的名著がこのたび復刊されました。2010年6月に復刻されましたがすぐに完売となる人気の書籍です。 古本屋でしか入手できない状況でしたが、原発事故で再版が実現し、ようやく第3版が4月11日に出ました。 放射線にどう対処したらいいか、是非一読されてはいかがでしょうか。 「死の同心円」秋月辰一郎 長崎文献社¥1680 放射線漏れは依然として続いています。 放射線でDNAが傷ついても免疫力が修復をしてくれるといいます。免疫力を高めるためにご家庭では食事には気を使いたいですね。 でも秋月博士のご本を読んだからと言ってそのまま食箋をうのみになさいませんように。 秋月博士のとられた食箋は急性期の放射線汚染に対応するものです。 原発からある程度距離のある地域で、被ばく量は少ないながら長期間に及ぶ可能性がありますので、慢性的な汚染に対応した食箋が必要です。 当時の人々は動物性はほとんどとらず、しっかりと米と味噌を食べています。 しかし現代人は穀物の摂取量が少なく、動物性食品を多くとって体が陽性化している方がいる一方で、パン食果物生野菜といった食事で体が冷え、陰性過多になっている人もいます。一律の手当て法はありません。 塩や梅干しは強い陽性食品です。手当として摂取する場合には注意が必要と思います。 一番確かな食事は、玄米、味噌汁を基本として野菜をしっかりと取ることです。玄米が難しければ白米でも構いません。パンよりはましです。 とりわけ味噌汁をしっかりと取る、そして、季節の野菜を取り入れることです。 特別な食事ではなく、昔から日本人が大切にしてきた伝統的な食生活に戻すことが結果として免疫力を高め、放射線から身を守ります。 放射線は強い陰性です。お砂糖など甘いものは体を陰性に傾けます。しばらくはスイーツはお休みにしましょう。 放射線を避けるため、特定の地域の野菜は買わない、食べないということが起こっています。 数値次第ではやむを得ないことと思いますが、同時に考えていただきたいこともあります。 ジャガイモや大豆などたくさんの食材が、発芽を抑えるため放射線照射を行っています。 また、人間に都合のよい品種を作り出すために放射線照射で人工的に変異を起こすのも一般的に行われています。 遺伝子組み換えなど代表的なものですね。 暮らしの利便性が生み出した怪物を忌避するのであれば、スーパーに並ぶ食材の一つ一つにも目を凝らし、注意していただきたいと思います。 汚染を心配して特定地域の野菜を買わないのなら、芽を出さないジャガイモや、蒔いても発芽しない大豆、改良品種の農産物は買わない、という一貫性があってしかるべき、と言ったら言い過ぎでしょうか。 お台所は家庭の薬局です。いのちを養う食事かどうか、今一度毎日の食事を見直しましょう。 |
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