☆産経新聞群馬版毎週金曜日掲載で『群馬女性5人のリレーエッセー』が2005年1月からスタートしています。
5週に1回づつ寄稿している浦部農園マダム・オリザの文章を産経新聞の承諾を得て転載します。
No.25 2008.2.8 産経新聞群馬版掲載『群馬女性5人のリレーエッセー』より
賞味期間や消費期限の偽装とか、産地ブランドの偽装がたいしたことじゃないような気さえしてくる今回の餃子騒動。ここまでくるとさすがに消費者の自己防衛など不可能ではないかという気もしてきます。輸入頼みの台所事情、自給率が4割を切っているということの具体的な姿が、冷凍食品に象徴されているようにも思えます。我が家では電子レンジを持っていないこともあり、冷凍食品はほとんど買ったことがありません。そのため冷凍食品は忙しいときの非常食くらいにしか思っていなかったのに、家庭料理のみならず今や学校給食までも冷凍食品ですか。テレビに映し出される商品を見て唖然としています。餃子を作るのに必要なのは、小麦粉・キャベツやニラ、ネギ、ニンニク、ショウガ、椎茸などの野菜、豚肉・・・これって全部群馬の特産品ばかりではないですか。それほど難しい料理でもなし、子供さんと一緒にお家で作られたら安価でたっぷりとおいしい餃子が堪能できます。たくさん作って余ったら冷凍したらどうでしょう。私は豚肉の量を減らして赤米の炊いたのを加えるのが好き。出汁をとったあとの干し椎茸を刻んで入れたりショウガの皮を刻んで入れたりと、冷蔵庫掃除にも役だって、その時々の家族の状態にも合わせられます。台所は家庭の薬局、家族の年齢や体質、季節や仕事に気を配り、身近な食材で料理をすることが家族の健康を守ります。これこそが食の安全安心のため消費者にできる最も確実なてだてですし、同時に地域農業を守ることにもつながります。フードマイレージだって低く抑えられますから地球環境も守れるでしょう。この機会に家庭料理のすばらしさ、子供達にも伝えていきましょう。
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